2026年4月中旬、プロロジスの東京オフィスで、物流スタートアップ企業によるピッチイベント第2回「inno-base® Pitch」を開催しました。物流現場の課題解決につながる製品を持つ3社が荷主企業へプレゼンを行いました。

2026年4月中旬、プロロジスは東京オフィスにおいて、物流スタートアップ企業によるピッチイベント、第2回「inno-base® Pitch」を開催しました。登壇者は、オフィス、シェア倉庫と実証実験エリアを備えたプロロジスのインキュベーション施設「inno-base®」に入居する3社。来場した荷主企業など関係者約40名が、各企業のプレゼンテーションに真剣に聞き入っていました。

第2回inno-base Pitch(イメージ1|9654-30)

登壇したのは、庫内搬送を支援する日本ヴァリティー株式会社(大阪市鶴見区)、自動化システム開発の四恩システム株式会社(福岡県久留米市)、電動モビリティを開発する株式会社ストリーモ(東京都墨田区)。いずれも、物流現場の課題に対してテクノロジーで挑むスタートアップ企業です。コメンテーターは、CAPES(同目黒区)の西尾浩紀代表が務めました。

■ 真空バキューム式搬送機器|日本ヴァリティー株式会社

最初に登場した日本ヴァリティー株式会社の代表取締役 阪口貴行氏は、真空バキューム技術を活用した省力機器を紹介しました。物流現場では、働き手となる男性の減少や高齢化が進む一方で、女性やシニア層の活躍が広がっており、「誰にでも扱える設備」の必要性が高まっていると指摘。同社が提供する真空バキューム式の搬送機器は、荷物を吸着して持ち上げることで作業者の身体的負担を大幅に軽減でき、誰でも扱いやすく、短時間で習得可能である点が特長です。段ボールに限らず、さまざまな形状の荷物に対応できる柔軟性や、庫内環境に応じて設置・運用できる点も強みとしています。

阪口氏は「日本全国の腰痛を撲滅したいという思いで事業に取り組んでいる。みなさまの現場のお手伝いが出来たらうれしい」と述べ、物流現場の課題解決に向けた意欲的な姿勢を示しました。

■ FSLAM搭載無人搬送車(AGV)|四恩システム株式会社

四恩システム株式会社の藤川真一氏は、同社が実用化を進める「FSLAM」を搭載した無人搬送車(AGV)について説明。物流現場では自動化のニーズが高まる一方、従来のAGVでは磁気テープやQRコードの汚れによる読み取り不良や、レイアウト変更に伴う再設定などが課題となっていることを指摘しました。

同社のAGVは、床面の傷や汚れを読み取りながら走行することでガイドを不要とし、こうした課題の解消につながるといいます。環境変化の影響を受けにくく、安定した搬送を実現できるほか、走行を重ねることでデータを蓄積し精度を高めていく点も特長です。さらに、用途に応じた複数の機種展開に加え、搬送全体を最適化するシステム開発にも対応しており、現場に応じた柔軟な自動化を支援できる点も強みとしています。

日常的なメンテナンスは、清掃やバッテリー充電程度で対応可能といいます。藤川氏は、導入先の医療メーカーから「一人で黙々と作業をこなす従業員のようだ」と評価されていることを紹介。安定した運用が実現できている点についても強調しました。

■ 立ち乗りモビリティ|株式会社ストリーモ

最後に登壇した株式会社ストリーモのCOOである市川今代氏は、独自のバランス制御技術を活用した立ち乗りモビリティを紹介。物流施設の大規模化が進む中、従業員の歩行負荷が増大している現状に触れました。

同社のモビリティは、人が乗った状態でも自動的にバランスを保つ構造を採用しており、時速2キロの低速走行でも安定性を確保できる点が特長といいます。フォークリフトが走行する倉庫内でも安全に運用できるほか、荷台を組み合わせることで人・物の両方の移動を支援できるといいます。また、免許不要で扱える操作性に加え、移動と軽作業を組み合わせて運用できる点も強みとしています。

イベント後のネットワーキングでは、参加者同士が活発に交流し、さまざまな意見交換が行われました。

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ご参加いただいた皆様にとって、この日の出会いが新たな挑戦やアイデア創出のきっかけとなることを心より願っております。