2026年7月、プロロジスの東京オフィスで、物流スタートアップ企業によるピッチイベント第3回「inno-base® Pitch」を開催しました。物流現場の課題解決につながる製品・サービスを持つ3社が荷主企業へプレゼンを行いました。 |
2026年7月29日、プロロジスは東京オフィスにて、物流スタートアップ企業によるピッチイベント、第3回「inno-base® Pitch」を開催しました。登壇したのは、オフィス、シェア倉庫、実証実験エリアを備えるプロロジスのインキュベーション施設「inno-base®」に入居する3社。約30名が来場し、各社のプレゼンテーションに熱心に耳を傾けました。
登壇したのは、荷物の積み付け作業を自動化するロボット開発の株式会社Closer、最新技術を活用してサプライチェーン全体の可視化と物流リスク管理を行う株式会社willog、配車業務の効率化を支援する株式会社コーピーの3社。いずれも、物流現場の課題に対してテクノロジーで挑んでいるスタートアップ企業です。コメンテーターは、プロロジスのコンサルティングパートナーであるCAPESの西尾浩紀代表が務めました。
■ パレタイズロボット「Palletizy(パレタイジー)」|株式会社Closer
最初に登壇したのは株式会社Closerの代表取締役 樋口 翔太氏。製造・物流現場の人手不足が深刻化するなか、専門知識がなくても導入・運用できるパレタイズロボット「Palletizy(パレタイジー)」を紹介しました。
従来の産業用ロボットは、ロボットに動作を教える“ティーチング”や周辺設備との連携に専門人材が必要でしたが、Palletizyは段ボールやパレットのサイズを入力するだけで、ソフトウェアが最適な積み付け方法を自動計算します。樋口氏は、「従来はベテランが1日かかっていたような設定作業を、専門知識がなくても数分で行えます」とPR。小型協働ロボット2台を既存の狭いラインに導入し、高さ約2メートルまでの積み付けを実現した導入事例も紹介しました。
■ 輸送中の位置や温度、湿度、傾き、衝撃、照度を把握するサービス|株式会社willog
株式会社willog 日本法人 代表取締役社長 成 治国(スン チグ)氏は、荷物やコンテナに取り付けるIoTセンサーデバイスとソフトウェアを組み合わせ、輸送中の位置や温度、湿度、傾き、衝撃、照度を把握するサービスを紹介しました。サービスは、医薬品やワクチン、半導体など、品質管理が欠かせない貨物を中心に活用が広がっています。
複数の事業者や輸送手段が関わる国際物流では「最初から最後までのデータを一括で収集し、管理することが難しかった」と成氏は指摘。異常が起きた場所や時間を特定することで、同様の事故の再発防止や物流損失の削減につなげられると説明しました。成氏は、「蓄積された物流のリスクデータを統計化し、活用してゆく」と意欲を示しました。
■ 配車DXプラットフォーム|株式会社コーピー
最後に登壇したコーピー 事業開発マネジャー 小林 和男氏は、既存の輸配送管理システム(TMS)などを活かしながら、企業ごとに異なる配車の判断基準を適用可能な配車DXプラットフォームを紹介しました。
物流現場では、急な注文変更やキャンセルが日常的に発生し、その都度、ベテラン担当者の経験や勘に頼って判断する場面も少なくありません。同社のシステムでは、システムが配車案を作成し、人が最終判断を加える仕組みにより、現場特有の例外にも対応可能です。導入事例として、毎日2~3時間かかっていた手作業での配車修正を60分に短縮し、作業工数を50%削減した実績などを紹介しました。
イベント終了後のネットワーキングでは、参加者同士の交流が広がり、さまざまな視点から活発な意見が交わされました。
プロロジスは、今回の出会いが、皆様の新たな挑戦やアイデアの創出につながることを願っています。